トレーニング理論

こんにちは!
PT/ATの田原です!

スポーツトレーナーとして活動する際,トレーニング指導を依頼されることも多いと思います.

「トレーナーに求められる資質やスキルは?」

トレーニング指導は,単にトレーニングの方法を理解して指導するだけでは不十分で,トレーニング理論を理解しプログラミング及び処方する必要があると思います.

今回は,トレーニング理論についてまとめていきたいと思います!

トレーニングとは「ある現象を深く追求し正解をみつけ出す探求作業ではなく,錯綜する諸要因をシステムアップしながら目標とするパフォーマンスを構築していく創作作業に他ならない.」と定義されています.
トレーニングを処方する上で必要となる以下の6つ理論を総合したものが,トレーニング理論です.

スポーツパフォーマンス構造論

トレーニングサイクルを循環させるためには,まず目指す競技パフォーマンスの構造モデルを明確にすることが前提となります.この構造モデルに誤りや不備のある場合,あるいは稚拙である場合にはパフォーマンスを向上させることは難しいとされています.

トレーニング目標論

トレーニングは適切な目標を設定するところから開始されます.目標設定の際には,①実現可能性,②時間資源,③個別性と専門性,④アスリートの発達段階の4項目に配慮しながら,現状を正確に把握し,目標を設定します.設定目標と現場との間に存在するギャップをトレーニング課題とし,あらゆる視点から分析・究明していきます.

トレーニング方法論・手段論

トレーニング課題が設定できたら,その課題を効果的に解決するトレーニング方法を選択していきます.1つのトレーニング課題を解決するために1種類の手段のみで対応することはなく,数種類のトレーニングを組み合わせて対応していきます.

トレーニング計画論

トレーニングの目標と課題を設定し,その課題を解決するための方法が設定できれば,次にトレーニング計画を立案していきます.計画立案の際には,①スポーツによる人生計画(アスリートの初期発達から引退までの15〜20年スパン),②超長期計画(4年間単位のオリンピックサイクル),③長期計画(1年間単位のマクロサイクル),④中期計画(数ヶ月単位のメゾサイクル),⑤短期計画(1週間単位のミクロサイクル),⑥1日計画(その日のトレーニングメニュー)を作成します.その場合,ピリオダイゼーション理論や超回復理論を踏まえて,試合配置とその周期モデルへの配慮を行います.
『ピリオダイゼーション理論』
『超回復理論』

トレーニングアセスメント論(測定・評価・診断論)

トレーニングサイクルの各時点で設定した方法に問題はないか,目標に向かって良好な進行具合になっているかどうかを,各種測定結果に基づいて評価していきます.適切でないと判断された場合は,トレーニング目標の設定段階まで再度立ち返り,各時点の問題点を洗い出して適時修正を加えていきます.
適切なアセスメントを行いトレーニングサイクルを最適化し続けていけば,高いパフォーマンスが期待できます.

試合行動論

トレーニングの成果を反映し,パフォーマンスの良否の判断する上で最も重要なのは試合です.特に長期的な計画の中に設定された最重要試合になると,アスリートだけでなく指導者やコーチも最高の緊張レベルとなり,危機的状態と同様な状況になることも少なくありません.そういった特別な状況下で最高のパフォーマンスを発揮するためには,試合における1日の行動戦略と試合進行戦略を計画することが大切です.
優先順位の低い試合をリハーサルとして活用し,試合に向けたコンディショニングやピーキングをなんども試しながら,最も良い戦略的アプローチを確立していきます.

これら6つの理論を踏まえ,アスリート本人や指導者の方針・意向に合わせて,トレーニングの処方を進めていくこともスポーツトレーナーに求められる重要なスキルとなります.