応急手当

こんにちは!
PT/ATの田原です!

今回は応急手当についてまとめていきます.

応急処置という言葉の方がよく使われていると思いますが,応急処置は救急隊員が行う行為と定義されており,スポーツトレーナーを含む一般市民が行うものは応急手当とされています.

スポーツには怪我がつきものですので,スポーツトレーナーは基本的な外傷・障害に対する応急手当の方法を習得しておくことが求められます.
今回は,日本赤十字社が定める応急手当(外傷)についてまとめていきます!

◆動物に噛まれた/蜂に刺された

動物の歯は不潔なので,特殊な病気だけでなく,一般的な感染にも注意が必要です.
・小さい傷でも,石鹸を使って水で十分に洗います.傷の周りの唾液がついたところなども十分に洗い流します.
・清潔なガーゼを当てて包帯をします.
・動物などによる咬創は化膿しやすく,動物が病気に感染していることもあるので,必ず医師の診療を受けるようにします.

◆ 骨折

骨折には様々な分類があり,骨折部が体外と通じているかどうかで非開放骨折と開放骨折に分けられ,骨の連続性の有無で完全骨折と不完全骨折とに分けられます.少しでも骨折が疑われる場合は手当を行い,医療機関への搬送を促します.
・出血がある場合は,止血を優先して行います.
・骨折部の変形がある場合は,無理に整復しようとせず,そのままの状態で固定します.
・固定後は,傷病者の最も楽な体位にします.腫れを防ぐために,患部挙上を心がけます.
・搬送までの間,炎症症状を軽減するためにアイシングを継続します.

◆ 脱臼

脱臼では,関節周囲の靭帯,筋,腱,血管の損傷を伴うことがよくあります.
特に肩,肘,手指に起こりやすく,適切な治療をしないと可動域制限をきたしたり,反復性脱臼に至る恐れがあります.
・患部をできるだけ楽にし,上肢ならば三角巾を利用して固定します.
・関節周囲の血管や神経を損傷する危険性があるため,無理に整復しないようにします.
・できる限り早く医師の診療を受けさせます.

◆ 肉離れ

筋に過剰な収縮が強いられたり,筋が伸ばされながら収縮したりする状態の時に肉離れが発症する好発します.基本的には運動を中止して,手当を行う必要があります.
・損傷した筋を短縮位に保持して,圧迫・固定を行います.
・患部をアイシングしながら安静に保ちます.
・強い痛みがある場合は,早期の受診を促します.

◆ アキレス腱断裂

アキレス腱断裂は,スポーツ中などに急に起こり,直ちに運動不能となります.つま先で立つことができず,断裂部位の陥凹が認められます.
・足関節底屈位で固定し,アイシングを実施します.
・手術を行う場合は,受傷後早期に行う必要があるため,早急に医療機関へ搬送します.

◆ 多量の出血

人間の全血液量は,体重1kgあたり約80mlで,その1/3以上失うと生命に危険があります.創部からの大出血は優先的に止血する必要があります.
・直接圧迫止血法を基本とします.出血したいる創部をガーゼやハンカチなどで直接圧迫します.
・感染防止のため,ビニール手袋などを使用し,血液に直接触れないようにします.
・包帯を少しきつめに巻くことでも,同様に圧迫して止血することができます.
・まず直接圧迫止血を行い,さらに医師の診療を受けるようにします.

◆ 熱傷(やけど)

スポーツ中では,人工芝(チップ)でのスライディング時に熱傷を発症する場合があります.患部の範囲が「広い」「深い」ほど重症となり,危険です.
・早急に冷たい水,または水道水を注いで痛みが取れるまで冷やします.
・衣類は脱がさずに,衣類の上からそのまま冷水をかけます.
・水泡は潰さずに,清潔な布などで覆い,その上から冷やします.
・広範囲の熱傷や顔や手など部位によっては特殊な治療が必要となる場合があり,その場合は119番通報し,専門の医療機関へ搬送します.

応急手当の際には,適切な処置も大切ですが,それ以上に大切なのは医療機関への搬送の必要性の判断です.これを見誤ると外傷・障害の重篤化につながり,最悪の場合,死に至ります.

基本的な判断基準などはしっかり学び,有事の際に焦らずに適切に判断・処置がおこなるよう準備しておきましょう!