こんにちは!
PT/ATの田原です!
今回は,トレーニング総論についてまとめていきたいと思います!
トレーニングは,「トレーニング理論」と「トレーニングの原理・原則」に基づいてメニューが組み立てられ,処方されていきます.
トレーニングはその目的によって以下のような分類がされています.
◆ レジスタンストレーニング
◆ SAQトレーニング
◆ エンデュランストレーニング
◆ ファンクショナルトレーニング
これらのトレーニングは明確に区別化されているわけではありませんが,トレーニングを処方する上で,その目的や方法,注意点を理解しておくことはとても大切です.
今回は,それぞれのトレーニングの概要についてまとめていきます!
レジスタンストレーニング(筋を鍛える)
レジスタンストレーニングとは,様々な種類の負荷・抵抗(レジスタンス)を加えて筋を強化し,競技パフォーマンスの向上やダイエットなどの様々な目的や効果のために行うトレーニングです.
レジスタンストレーニングの目的
レジスタンストレーニングの目的としては大きく3つがあります.
1.競技パフォーマンスの向上
2.ダイエットを含むボディメイク
3.健康維持・向上
この目的に応じて負荷量や回数を調整していきます.
レジスタンストレーニングの種類
レジスタンストレーニングは負荷の加え方によって4つに分類されます.
1.フリーウェイトトレーニング
2.マシントレーニング
3.チューブトレーニング
4.自重トレーニング
これらはトレーニングを行う環境によって使い分けることになります.
フリーウェイトトレーニングはダンベルやバーベルを用いて行うトレーニングです.最近は安価なトレーニング器具が増えたので,自宅でもフリーウェイトトレーニングを実施する人も増えています.
マシントレーニングは専用の機器を用いて行うトレーニングです.専用の機器が必要となるため,トレーニングジムなどの施設でないと行うことは出来ません.
チューブトレーニングはセラバンドなどのチューブ抵抗を活用したトレーニングで,インナーマッスルを強化する際など,低負荷・高頻度のトレーニングに適しています.
自重トレーニングは文字通り,道具を用いずに,自分の体重や腕・脚の重さを負荷として行うトレーニングです.特に道具を必要としないので,いつでもどこでも実施できるのが特徴です.
SAQトレーニング
SAQトレーニングとは,以下の要素を強化することを主目的とするトレーニングです.
S=Speed(スピード,重心移動の速さ)
A=Agility(アジリティ,運動時に身体をコントロールする能力)
Q=Quickness(クイックネス,刺激に反応し速く動き出す能力)
ラダーを用いたトレーニングやミニハードルを用いたトレーニングが一般的ですが,単にスピードだけでなく,バランス能力や柔軟性などのゼネラルスキルを高めていくトレーニングです.
エンデュランストレーニング
エンデュランスとは「忍耐・我慢・持久力・耐久力」という意味です.
長い距離をゆっくり時間をかけて行うLSDトレーニングが主体ですが,近年では,間欠的な有酸素能力を向上させる目的でインターミッテントトレーニングも注目されています.
動作時の無駄な動きを省く目的や,軸を安定させ動作効率を高める目的で,体幹トレーニングなどと組み合わせて取り入れられることが多いです.
ファンクショナルトレーニング
ファンクショナルトレーニングとは,文字通り「身体機能を高めるためのトレーニング」です.ファンクショナルトレーニングはメソッドやテクニックなどではなく,コンセプト(概念)とされています.
レジスタンストレーニングやSAQトレーニング,エンデュランストレーニングが筋の収縮力,収縮速度,持久力を高めるトレーニングであれば,ファンクショナルトレーニングは関節の機能を高めるトレーニングと言えます.
すなわち身体の機能を高めていくと,動作をよりスムーズに,かつ安全に行うことができ,「怪我をしにくい身体」になります.
それぞれのトレーニングは独立したものではなく,目的に応じて組み合わされて処方されていきます.アスリートやチームがどういう要素を強化したいかによってメニューを組んでいけるようにしていきましょう!