段階的復帰プロトコル(GRTP)は、アスリートを競技復帰に導くために段階的に負荷を高めていく、漸増負荷式の運動プロトコルです。
段階的復帰プロトコルは6段階に分けられています。
・第1段階:推奨される安静期間
・第2〜5段階:トレーニングを基本とした制限付きの活動
・第6段階:プレーへの復帰
プレーヤーは、安静時、および一つ前の段階でおこなった運動レベルで脳震盪の症状が見られなくなった場合に、次の段階に進むことができます。
プロコトルをおこなっている最中に脳震盪の症状が現れたら、そのプレーヤーは、一つ前の段階に戻り、症状がない状態が最低24時間続いた後で、もう一度次の段階に進むことができます。
リハビリテーション ステージ |
運動範囲 | 目的 |
1.最低安静期間 | 症状がない状態での体および脳の絶対安静 | リカバリー |
2.軽い有酸素運動 | 10〜15分間の軽いジョギング、水泳、または低〜中度のエアロバイク。筋力トレーニングはしない。24時間ずっと症状がない。 | 心拍数の上昇 |
3.競技に特化した運動 | ランニングドリル。頭部に衝撃を与える活動はしない。 | 動きを加える |
4.ノンコンタクトトレーニングドリル | さらに複雑などトレーニングドリルに進む。漸増負荷による筋力トレーニングを始めてもよい。 | 運動、強調、認知的負荷 |
5.フルコンタクトの練習 | 通常のトレーニング活動 | 自信を回復させ、コーチングスタッフが機能スキルを評価する |
6.競技への復帰 | プレーヤーは元の活動に戻る | 回復 |
脳震盪が疑われるケースはすべて、たとえ症状が消えていても、アスリートは医師または医療専門家の診断と指導、そして、競技復帰の判断を受けることが推奨されています。