膝MCL損傷のレアケース(脛骨付着部の引き抜き損傷)への対応

膝MCL損傷のレアケース(脛骨付着部の引き抜き損傷)への対応

[voice icon=”https://sports-trainers-share-site.com/wp-content/uploads/2019/01/13.png” name=”だいじろう” type=”l”]こんにちは
STSS代表トレーナーのだいじろうです

今回は、膝MCLのレアケースについての情報があったので、共有します!

スポーツトレーナーとして活動する上でも、知っておいた方が良い情報だと思いますので、ぜひ読んでみてください![/voice]

 

膝MCL損傷のレアケース(脛骨付着部の引き抜き損傷)

膝MCL損傷のレアケース(脛骨付着部の引き抜き損傷)

今回、twitterで有益な情報を発信されている『よせやん先生』のツイートを引用させていただきました!

 

 

[voice icon=”https://sports-trainers-share-site.com/wp-content/uploads/2019/01/13.png” name=”だいじろう” type=”l”]よせやん先生は、スポーツ外傷・障害について、医師の立場からの有益な知見を発信してくださってます。 

ぜひフォローしてください![/voice]

 

では、早速、今回のケースについて、考えていきます!

 

 

病態の捉え方は?

病態の捉え方は?

膝MCL損傷の多くは、大腿骨付着部での損傷であり、保存療法で対応できるケースが多いです。

しかし、実質部での損傷や今回の脛骨付着部での損傷の場合は、付着している関節包も同時に損傷されたり、合併損傷もあることが多いため、観血的治療を選択するケースが多くなります。

仮に保存療法を選択したとしても、十分な固定期間が必要となるため、長期間競技から離れることになります。

 

では、今回の『脛骨付着部の引き抜き損傷』とはどういった病態か?

[aside type=”boader”]● MCL自体は完全断裂

● 他の組織の損傷を合併 [/aside]

まず、MCLを完全断裂し、ACL損傷やLM損傷を合併している場合が多く、さらにはPCLやMPFL、MMの合併損傷の場合もあることから、膝関節では外反不安定性と回旋不安定性が著明にみられることが考えられます。

また、MCLが完全断裂していることから、関節包も損傷するため、関節液が漏出し、患部以遠に皮下出血と腫脹がみられることになります。

そして、組織の損傷の程度から、この皮下出血と腫脹は著明かつ広範囲にみられることが考えられます。

 

[voice icon=”https://sports-trainers-share-site.com/wp-content/uploads/2019/01/13.png” name=”だいじろう” type=”l”]すごい損傷。。。

こういったケースの場合、スポーツ現場で病態を明確に把握することは困難ですので、無理に触らずに速やかに医療機関に搬送することが大切ですね![/voice]

 

 

スポーツ現場での判断はどうする?

スポーツ現場での判断はどうする?

では、スポーツ現場で対応する際に、どうやって判断したらいいのか?

[aside type=”boader”]H:コンタクトプレイによる受傷

O:強い自発痛
     鵞足部・下腿部の皮下出血と腫脹

P:鵞足部の圧痛
鵞足部・下腿部の腫脹と熱感

SS:著明な外反・回旋不安定性[/aside]

 

今回、よせやん先生が報告してくださった症例は、サッカーでボールを蹴りあった際に、下腿部をもっていかれたことで受傷したということでした。

これだけ合併損傷があり、重症化しやすい病態なので、基本的にはコンタクトプレイでの受傷だと考えられます。

問診(History)では、受傷機転をしっかりと聞くようにしましょう!

 

そして、観察(Observation)では、まず自発痛の有無を確認しましょう。

おそらく強い自発痛を訴えるはずです。

さらに、鵞足部・下腿部の皮下出血と腫脹を確認してください。

これは、受傷からある程度経過しなければみられないかもしれませんが、比較的早く所見が確認できるはずなので、現場でも確認をしてください。

 

次に、触診(Palpation)では、鵞足部の圧痛を確認します。

膝MCLの脛骨付着部は本来、鵞足の下層に位置するため、鵞足部に圧痛が確認できます。

また、実際に触って、腫脹と熱感の有無も確認するようにしましょう。

 

最後にストレステスト(Stress test)/特殊検査(Special test)です。

これは慎重に考える必要があります。

病態から考えると、外反ストレステスト、Slocum test、ラックマンテスト、Nテスト、アプレーテストなどなど、様々なストレステスト・特殊検査で陽性を示すことが予測されます。

しかし、本当にこの検査が必要なのでしょうか?

もちろんこれらのテストは組織の損傷の有無を判断する上で、非常に有用なテストですが、同時にその組織の損傷を悪化させるリスクもあると思います。

そのテストの結果次第で対応が変わるのであれば、実施する意義はありますが、変わらないのであれば、無理に実施する必要はないともいえます。

このケースを評価するのであれば、外反ストレステストとSlocum testのみを実施し、外反不安定性と回旋不安定性の有無を確認する程度でも十分かと考えます。

スポーツ現場での外傷急性期にたいする徒手検査については慎重に考えていきましょう。

 

[voice icon=”https://sports-trainers-share-site.com/wp-content/uploads/2019/01/13.png” name=”だいじろう” type=”l”]以上が、基本的な評価の流れかなと考えます。

参考にしてみてください!

もし、スポーツ現場で同様のケースが発生した場合は、評価を実施した後、RICE処置を施し、速やかに医療機関へ搬送するようにしましょう![/voice]

 

最後に、貴重な情報を共有してくださったよせやん先生に深く感謝いたしますm(_ _)m

よせやん先生のブログ『目指せスポーツドクター』もぜひ訪ねてみてください!

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