アスリートの栄養指導・栄養教育の実際(前編)

アスリートの栄養指導・栄養教育の実際(前編)

こんにちは!

STSSトレーナーの田原です!

 

みなさんもご存知の通り、アスリートのコンディションを整えていくためには、スポーツ栄養についての知識も必要になります。

スポーツ栄養士と連携して、質の高い栄養指導ができるようにするためにも、スポーツトレーナーもスポーツ栄養についての基礎知識を身につけておくことが大切です!

本項では「アスリートの栄養指導・栄養教育の実際」というテーマでまとめていきますので、現場での取り組みの参考にしてみてください!

 

栄養教育の意義

栄養教育の意義

アスリートに最適な食事とは、個々人のエネルギー消費量にみあったエネルギー摂取量であり、十分な量の栄養素がバランスよく含まれているものです。

しかし、エネルギー消費量が多いアスリートでも、特別な食事が必要としているわけではないです。

消費エネルギー量が多い分、摂取すべき食品が増えるという違いのみであり、各食品群からまんべんなく摂取量を増やすことで栄養バランスを整えやすくなります。

また、食事は単に栄養を摂取し生体調節をする手段としてのみではなく、社交性、経済性、食文化、しつけ等の機能も含んでいます。

すなわち団らんしながら美味しく食べることで精神的な疲労も和らぎ、幸福感を感じ、人とコミニュケーションを深める手段としても意義のあるものです。

栄養教育の第1段階としては、栄養摂取の重要性について理解させることです。

望ましい栄養状態を保てるように栄養素や食品についての正しい知識を持ち、実践のための技術を身につけさせることです。

サプリメントからではなく、毎日の食事と捕食を活用することにより栄養バランスの良い食事を実現できるように工夫をさせていきましょう。

さらには各自の競技特性や練習量、目的に応じて食事内容を調整することができるように指導していきましょう。

選手のみならず、指導者はその重要性を認識して自ら学び、栄養と食生活についての知識と実践力を選手が養えるような栄養教育のプログラムを企画、立案し、実行する責任があります。

アスリートがこのようなセルフコントロールの能力を持つことは、国内、海外における合宿・遠征時にもおおいに役立つことになります。

 

栄養教育・食事指導のサイクル

栄養教育の意義

栄養教育・食事指導の進め方

栄養教育、食事指導においては、段階的には次のような一連の事項が達成されることが必要です。

 

[aside type=”boader”]Ⅰ.対象者が栄養や食生活に対する正しい知識をもつこと(知識の啓発)

Ⅱ.栄養改善に向けた実践活動が行われること(行動の変容)

Ⅲ.行動と結果として対象者の健康保持増進につながること(ベストコンディションの維持)[/aside]

 

上記のⅠについてはよく行われますが、Ⅱ、Ⅲについてはあまり実践されていないように思われます。

今後のアスリートに対する栄養教育は、Ⅰ~Ⅲが継続的行われるようなものでないといけないと思われます。トレーナーは管理栄養士と協力してその実現のために努めるようにしていきましょう。

教育・指導プログラムは、下記の図で示したような計画-実施-評価という段階を踏んだマネジメントサイクルに従ってすすめましょう。

まず栄養アセスメントを行ったうえで栄養教育、食事指導の計画を立て、その計画に基づき活動を実施し、得られた結果に対する評価を行いましょう。

そしてその評価を次の活動のために活かしつつ再び計画を立てる。

このサイクルの繰り返しの中で問題点を解決しながら目標に向かっていきましょう。

その際に

①選手がどんな状況にあるのか
②近い将来どのようになればよいのか
③どのようにすれば最も効果的なのか

この3点を念頭に置きながら計画を立案しましょう。

アスリートの栄養指導・栄養教育の実際

選手の栄養状態や知識レベルなどの情報について総合的に検討、分析、改善を妨げている要因が何か、何故かという問題点を探っていきましょう。

各項目については基準となる数値との比較が一般的であるが、すべての事項について基準値なり平均値が用意できるわけではなく、数値化できないものもあるので、経験者やスポーツ栄養士による経験的な判断も必要になります。

 

指導目標の設定と明確化

目標を立てるにあたっては、まず長期的にすべてを総括する大目標を立てましょう。

それから一定期間内の中目標を立てて、実行にするにあたって努力目標として短期間に具体的な小目標を立てましょう。

小目標は必ずしも1つとは限らず、例えば、毎日牛乳を飲む、欠食をしない、ジュースを飲まないというふうに複数の小目標を設定されることが多い。

さらに、目標に合わせてどのように栄養教育、食事指導を進めていくかについての具体的アプローチ法を考えましょう。問題解決に向けて基本となるのは「目標」です。

「目標」の提示は選手の学習意欲を引き出し、達成の動機づけになります。目標に向かって行動を起こそうとする気持ちが選手の中に芽生えなければ問題は解決されません。

したがって、目標を明確にすべきです。

指導者、トレーナー、医師、家族または調理担当者など選手を取り巻く人々も、選手の食生活改善目標について共通認識を持って接することが大切です。

評価は栄養指導を理論的、客観的、総合的に行うために必要な一連の作業であり、次の指導サイクルにつなげて行くためのプロセスです。

目標がどの程度達成されているのかということのみならず、実行した目標や方法の正当性についても評価を行う必要があります。

したがって、選手の栄養状態と食生活の修正、変容について行うものと、指導する側の方法と技術について行うものの2通りがあります。

以上のように働きかけをした結果、栄養状態がどのように変化したかという評価(アセスメント)は、食生活状況、身体状況、食行動の修正・変容状況などにより統合的に行いましょう。

 

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