スポーツトレーナーの役割として第1にあげられるのが『スポーツ外傷・障害の予防』です。
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ここにはスポーツ外傷・障害だけでなく、内科的疾患、栄養などに起因する疾患にたいして、あらゆる予防策を講じることがふくまれます。
スポーツ外傷・障害やさまざまな疾病などの原因は、身体的因子、環境的因子、心因的因子の3つに大きく分けられます。
基本的な要因としての3つの因子に対する予防策の基本についてまとめていきます。
身体的因子にたいする予防アプローチ
身体的因子にたいする予防アプローチの第1歩は、メディカルチェックです。
メディカルチェックは内科的メディカルチェックと整形外科的メディカルチェックとに分けられ、ドクターによって行われます。
スポーツトレーナーはメディカルチェックによって得られた情報から生じる可能性がある外傷・障害、内科的疾患などのリスクを認識、把握、管理し、予防策を講じる必要があります。
また、フィットネスチェックも予防アプローチに欠かすことができないものです。
運動参加時の体力レベルを確認し、筋力、筋持久力、柔軟性、全身持久力などの不足、身体組成の以上に起因すると思われる外傷・障害を想定します。
想定された外傷・障害への予防策として、コンディショニングプログラムを作成、実行、管理していくことになります。
さらには、特定の練習において特定の外傷・障害が多発するようであれば、客観的データを元にコーチ陣と話し合い、練習内容を変更したり、技術的に未熟なアスリートにたいする対応や安全性にかかわるルールの尊守についても、スポーツ外傷・障害の予防的観点からコーチと話し合う必要があります。
以上のように、身体的因子にたいする予防アプローチといってもさまざまな取り組みが必要になります。
環境的因子にたいする予防アプローチ
スポーツ現場においては、環境面への安全対策も重要になります。
高温、低温、高圧、低圧などによるリスクを認識し、想定される疾患にたいして予防的アプローチを実施していきます。
とくに最近では、夏場の熱中症にたいする予防策が重要視されています。
競技施設、設備の安全面のチェックおよび改善や、シューズ、ウェアをふくむ用具、防具の安全性のチェックおよび管理をおこないます。
体調を崩し、外傷・障害、内科的疾患のリスクを増大させる合宿、遠征時などの環境の変化にたいする対応、さらには海外遠征時には時差への対応も求められます。
心因的因子にたいする予防アプローチ
心因的因子に起因する疾病として、オーバートレーニング、バーンアウト症候群、過換気症候群、摂食障害などがあります。
これらの疾病にたいしては、日常的にその兆候に注意を払い、早期に専門家に照会し、対応策を講じることが大切です。
まとめ
予防アプローチとは、積極的なリスク管理といえます。
スポーツトレーナーは、日常的に運動が体におよぼすリスク、環境的リスク、心因的リスクに注意し、早期にその予防策を講じる必要があります。
そして、その予防策の実施は、ドクターをはじめ、コーチ、ストレングス&コンディショニングコーチ、その他チーム関係者、家族、さらには施設管理者などと共同して作業をおこなうことも重要になります。
これらを予防していくためにも、まずは『スポーツ外傷・障害』や『スポーツ医学』についてしっかり理解しておきましょう!
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