[voice icon=”https://sports-trainers-share-site.com/wp-content/uploads/2019/01/13.png” name=”だいじろう” type=”l”]こんにちは!
STSSトレーナーのだいじろうです
ご存知の通り、スポーツトレーナーの主な役割はコンディショニングやケガへの対応だと思います。
その役割をしっかりと果たしていくためには、ヒトの身体の基本的な機能解剖を理解しておくことが大切です!
まずは運動器の機能解剖について学んでいきましょう![/voice]
スポーツトレーナーが知っておくべき運動器の機能解剖
運動器とは、身体の運動に関係する組織・器官(骨・関節・筋・腱・靭帯・神経など)の総称です。
それぞれの組織や器官には独自の作用・機能があり、それらが連動・連携して運動器としての役割を発揮しています。
スポーツトレーナーが知っておくべき運動器の機能解剖として、次の項目について学んでいきましょう!
[aside type=”boader”]・骨の構造と機能
・関節の構造と機能
・靭帯の構造と機能
・筋の構造と機能
・骨格筋の神経支配[/aside]
今回は骨の構造と機能についてまとめていきます。
骨の構造
成人では、約200個の骨が存在しています。
その形状によって、長管骨、短骨、扁平骨の3つに分類されます。
長管骨は、骨幹部では表層の骨が厚く、その内部には骨髄腔と呼ばれる空隙がみられます。
骨端部では、表層の骨は薄くなり、内部には密な網目状の骨がみられます。
この表層の骨を皮質骨とよび、骨端部の網目状の骨を海綿骨とよびます。
短骨では、長管骨とは異なり、大部分が海綿骨で満たされています。
長管骨も短骨も、関節面は関節軟骨によって覆われています。
関節軟骨によって覆われていない皮質骨表面には骨膜が存在します。
骨膜は線維性の皮膜であり、その内側に骨形成能を有する細胞層があります。
そのため、骨膜は骨の横径方向への成長や骨折後の修復に重要な役割を果たしています。
皮質骨は緻密骨ともよばれ、骨単位(オステオン)という同心円状の構造でできています。
オステオンの中央部にはハバース管とよばれる血管や神経が通過する管があり、そのハバース管同士をつなぐフォルクマン管という管も存在します。
海綿骨は骨全体の力学的負荷に応答できるよう骨梁を形成しており、大腿骨頸部や脊椎にみられます。
骨の循環系と神経系
これらの骨は血流が豊富です。
骨内に入る動脈には、栄養動脈、骨幹端動脈、骨端動脈があります。
栄養動脈と骨幹端動脈は骨髄内で密な吻合を作りますが、骨端動脈は成長途上の骨では独立して存在し、成長軟骨消失後に骨幹端動脈の分枝との吻合が生じます。
これらの動脈系は骨膜の血管や筋の毛細血管との交通もみられます。
神経系も動脈と伴走するように骨内に分布し、フォルクマン管やハバース管内を通過します。
骨内を走行する神経繊維は疼痛を感受する感覚神経と、血管の収縮・拡張に関連する血管運動神経が主になります。
骨代謝と骨を構成する細胞・骨基質
骨代謝には、小児期に長さ・太さともに大きく成長するモデリングと、成人にいて形態変化は少ないものの常に作り替えが繰り返されるリモデリングとがあります。
リモデリングは骨芽細胞と破骨細胞によって行われ、約5年で全体が作り替えられます。
骨芽細胞は、骨基質の構成成分であるコラーゲンやプロテオグリカンなどのタンパク質を分泌するとともに、カルシウムの沈着によってハイドロキシアパタイトの形成にも関与します。
破骨細胞は、骨基質の分解・除去をおこなう多核巨細胞で、骨芽細胞と連携して骨組織の更新をおこない、質を保持しています。
この骨代謝は、血液中のカルシウム濃度の恒常性を保つことにつながります。
カルシウムは、神経伝達、筋収縮、血液凝固など重要な生理機能に関係します。
食事中のカルシウムは、小腸で吸収され、血液を介して骨で貯蔵され、腎臓で排泄されます。
このカルシウムの吸収・排泄の調節にはビタミンD、副甲状腺ホルモン、カルシトニンの3つが関係します。
ビタミンDと副甲状腺ホルモンは血液中のカルシウム濃度を高くするため、小腸や骨、腎臓に作用します。
カルシトニンはカルシウム濃度を下げる作用を持つため、骨粗鬆症の治療目的で使用されます。
骨の発生
骨は、軟骨組織を経て骨が形成される軟骨性骨化と、直接骨が形成される膜性骨化の2つに分けられます。
軟骨性骨化
多くの骨ではまず軟骨細胞の塊が形成されます。
その一部で周囲の軟骨膜に骨芽細胞が分化して骨のさやができます。
その内部の軟骨細胞は肥大化・退化・変性と経て石灰化が生じ、血管が侵入します。
侵入した血管周囲には骨髄を形成する細胞や骨芽細胞が分化し、骨基質が作られます。
(一次骨化中心)
次いで、骨端部でも同様の変化が起こり、骨形成が行われます。
(二次骨化中心)
骨端線部の軟骨は関節軟骨となり、一次骨化中心と二次骨化中心との間には骨端軟骨が残ることになります。
成長期をすぎると、骨端軟骨部の軟骨細胞も石灰化して骨に置き換えられ、長軸方向の成長が完了します。
膜性骨化
頭蓋底や側頭骨の一部以外の頭蓋骨、上顎骨、下顎骨の一部、鎖骨が膜性骨に分類されます。
膜性骨化では、未分化の間葉細胞が網目状に集合し、そこから骨芽細胞が分化し、骨基質の形成がおこなわれます。
さらにその周囲に骨芽細胞が分布することで骨形成が進んでいきます。
骨の成長
軟骨性骨化で形成される骨では、骨端軟骨が存在する間は長さの成長が起こります。
骨端軟骨の閉鎖の時期は部位ごとや個人で差があります。
一般的に、四肢の末梢側で閉鎖が早く、中枢側で遅いという傾向があります。
肩甲骨や骨盤などでは20歳をすぎても成長がみられることも稀ではありません。
この骨の成長や変化には、成長ホルモンと性ホルモンが影響するといわれています。
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