スポーツトレーナーが知っておくべき運動器の機能解剖(体表の区分)

スポーツトレーナーが知っておくべき運動器の機能解剖(体表の区分)

[voice icon=”https://sports-trainers-share-site.com/wp-content/uploads/2019/01/13.png” name=”だいじろう” type=”l”]こんにちは

STSSトレーナーのだいじろうです

スポーツトレーナーが知っておくべき運動器の機能解剖について、一緒に学んでいきましょう!

まずはじめに、「体表の区分」について確認していきますね。[/voice]

 

 

人体の体位と区分

人体は、大きく頭、頚、体幹、体肢に分けられます。

体幹は胸と腹に分かれ、体肢には上肢と下肢があります。

(図:体表の区分)

頭:頚よりも上方の部位。下顎の下縁、顎関節、外後頭隆起を結ぶ線が境界。

頚:頭との境界(下顎の下縁、顎関節、外後頭隆起を結ぶ線)より下方で、胸骨と鎖骨の上縁、肩峰、C7棘突起を結ぶ線よりも上方の部位。

上肢:肩峰と腋窩を結ぶ線から手の先まで。

下肢:鼠径溝と腸骨稜に引いた線から足の先まで。

体幹:これらの境界の残りの部位。肋骨弓からTh12曲突起を結んだ線より上方を「胸」、下方を「腹」。

 

 

方向と基準線を示す用語

人体の位置関係や面を表す際に混乱しないように規定されているものが「解剖学的肢位」です。

解剖学的肢位とは

「水平な面に直立して正面を向き、上肢は下げて手掌を前方に向け、足は踵をわずかに離して、つま先を前方に向けた状態」

と定義されています。


(図:解剖学的肢位)

 

位置関係を示す用語

・上下(頭・頚・体幹):上方が「頭側」、下方が「尾側」
・上下(上肢や下肢):上方が「近位」、下方が「遠位」
・左右(体幹):中心に近い側が「内側」、遠い側が「外側」
・左右(上肢):体幹の中心に近い側が「尺側」、遠い側が「橈側」
・左右(下肢):体幹の中心に近い側が「脛骨側」、遠い側が「腓骨側」
・左右(上肢・下肢):各部位の中心に近い側を「内側」、遠い側を「外側」
・前後:前側が「腹側」、後側が「背側」、手では前側が「掌側」、後側が「背側」、下肢では裏側が「底側」、甲側が「背側」
・深さ:体内ではからだの表面に近い側が「浅層」、深い側が「深層」

 

面を表す用語


(図:人体の断面を表す用語)

・矢状面:地面に垂直で、人体を左右に切断する面
・正中面:矢状面のうち、人体をちょうど左右均等に分ける面
・前頭面(前額面):地面に垂直で、人体を前後に切断する面
・水平面:地面に水平で、人体を上下に切断する面

 

 

四肢の区分

上肢の区分


(図:上肢の区分)

・上肢帯:上肢の基部で、肩の部分
・肩峰:上肢帯の上外側に突出している部位
・腋窩:上肢帯の下内側のくぼみ
・上腕:肩から肘までの部位
・前腕:肘から手首までの部位
・肘窩:肘の前面のへこみ
・手掌:中手の前面
・手背:中手の後面
・母指球:手掌の母指に向かう側の盛り上がり
・小指球:手掌の小指に向かう側の盛り上がり

 

下肢の区分


(図:下肢の区分)

・下肢帯:下肢の基部で、尻の部分
・臀溝:尻の下方にある横方向の溝で、下肢帯と大腿の境目
・膝窩:膝の後面のへこみ
・下腿:膝から足首までの部位
・腓腹:下腿の後方の盛り上がり
・内果:下腿の下方で内側に突出している部位
・外果:下腿の下方で外側に突出している部位
・足背:足の背面
・足底:足の裏面
・母趾球:足底の母趾に向かう側の盛り上がり
・小趾球:足底の小趾に向かう側の盛り上がり

 

 

体幹の区分

体幹の前面では、胸には左右に乳房と乳頭があり、腹には臍、最下方には少し盛り上がった恥丘があります。

体幹の後面では、下方に臀部があり、左右の臀部の盛り上がりの間を臀裂といいます。

臀部下方の水平な線は臀溝といい、下肢との境界になります。

 

線と平面


(図:胸腹部の区画線)

体幹の垂直方向の区画線として、前・後正中線、胸骨線、乳頭線(鎖骨中線)、胸骨傍線、前・後腋窩線、肩甲線、肩甲間線、脊柱傍線があります。

体幹の水平方向の区画線として、幽門平面(胸骨上縁と恥骨結合上縁の中間の高さ)、肋骨下平面、稜上平面、結節間平面(左右の腸骨稜結節を結ぶ)、棘間平面(左右のASISを結ぶ)があります。

 

胸の部位



(図:体幹の部位)

・前胸部:胸の前面
・側胸部:胸の側面
・胸骨前部:正中部の皮膚の下の平らな骨が触れる部位
・胸筋部:胸骨前部の外側の部位
・鎖骨下窩:鎖骨の下のくぼんだ部位
・腋窩:側胸部の上方

 

腹の部位

腹の部位は4区画もしくは9区画に分けられます。

4区画は、臍を通る前正中線と水平線とで上下・左右に分けられ、左上部、右上部、左下部、右下部といいます。

9区画は、垂直方向が左右の鎖骨中線で、水平方向が肋骨下平面と結節間平面、あるいは幽門平面と棘間平面で分けられます。

上段の中央が上胃部(心窩部)、その左右が下肋部(季肋部)、中段の中央が臍部、その左右が側腹部、下段の中央が恥骨部(下腹部)、その左右が鼠径部といいます。

 

体幹後面の部位

中央は脊柱部、下方を仙骨部、上方左右を肩甲部、腰の部分を腰部といいます。

 

会陰部

体幹の下面を会陰といいます。

(図:会陰の部位)

これは、骨盤下口にあたる部位で、前方の恥骨結合、後方の尾骨、左右の坐骨結節で結んだ菱形の領域です。

左右の坐骨結節を結ぶ線で、前後の三角形に分け、前方の三角形を尿生殖部(尿生殖三角)、後方の三角形を肛門部(肛門三角)といいます。

尿生殖部には、男性では陰茎や陰嚢があり、女性では陰裂があり尿道や膣が開口しています。

肛門部には肛門があります。

 

基本的な用語の確認になりますが、他職種とのコミュニケーションを図る上でも非常に重要な部分ですので、しっかりとおさえておきましょう!